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革~Leather~

革とは

「皮」と「革」の違い

皮とは、生前または解体後、鞣(なめ)し加工をしていない状態のものであり、原皮とも呼ばれています。

また、革とは原皮を様々な工程により鞣し加工を行い、革製品として制作できる状態(製品革)をいいます。

皮から革への鞣し工程はとても多く、鞣す前の下準備、厚さ調整、染色、加脂、ステーキング(革を整える工程)、仕上げと多くの工程を経て、革が誕生します。(レザーソムリエ公式テキストでは24種類の工程が掲載。)

その鞣しを行う職人さんのことを、「タンナー(tanner)」と呼びます。(鞣すことを英語で「tan」ということが由来)

鞣し剤による違い

タンニン鞣し

植物の樹皮などより抽出したタンニン(渋)を主成分とするなめし剤を使うもので、古代エジプト時代より行われている最も古い方法。

クロム鞣し

塩基性硫酸クロムを鞣し剤に使用する方法で、1884年に実用化された比較的新しい技術。現在の革製品の約85%がクロムベースで製造されている。

コンビネーション鞣し(コンビ鞣し)

クロム鞣しの後にタンニンで再鞣しをするなど、単独の鞣しでは得られない多様な特性を持っている方法。

コシがありながらも柔らかさがあり、個性的な風合いがある。

特徴用途メリットデメリット
タンニン鞣し・伸び、弾性が少ない
・可塑性(成形力)がある
・革小物全般
(財布、キーケース、ベルトなど)
・経年変化を楽しめる・費用が高め
・日焼けしやすい
クロム鞣し・柔軟性がある
・保存性がある
・発色性が良い
・比較的大きな作品
(鞄、袋物、衣料品など)
・費用が安め
・状態が変わりにくい
・経年変化しない
コンビ鞣しタンニン鞣しとクロム鞣しの特徴の中間・クロム鞣しの作品向き・経年変化も楽しめる
・タンニン鞣しより安い
・経年変化、硬さの面でタンニン鞣しに劣る
鞣し種類の一覧表

革になる動物の種類

革にも色々な動物の種類があります。そのほとんどが、飼育された家畜の副産物です。

代表的なものとして、牛、豚、馬、羊、ヤギなどがあります。

また、希少価値の高い動物の革として、ワニ、蛇、トカゲなどがあり、これらはエキゾチックレザーと呼ばれています。

一般的に、年齢が若い方が繊維は細かく、薄くて柔らかく、年齢が上がるとともに繊維は粗大になり、厚く、模様も荒くなる。

また、成牛などの厚く大きな革をハイド、羊、子牛、豚などの薄くて小さな革をスキンと呼ばれます。

牛革

革製品でもっともよく使われている革。基本的に食肉加工の過程で生まれる副産物なので、供給は安定しています。

全体的に大判で厚く、強度、耐久性に優れています。また、月齢、性別、出産の有無などで細かく分類されているのも特徴です。

カーフ

生後6か月以内の子牛の革。薄く、きめ細やかで柔らかいのが特徴。牛革の中では最高級。

生後3か月以内のベビーカーフと呼ばれる。

キップ

生後6か月から2年以内の牛の革。カーフよりきめは荒いが、カーフより厚く、強度もある。成牛ではないので、傷も少ない。

ステアハイド

生後3~6か月以内に巨星された、生後2年以上の牡の革。面積が大きく、厚みが均一なため、もっとも流通されている革。

カウハイド

生後2年以上で、出産経験のある雌の革。ステアよりも柔らかく、薄手。判も大きいので、流通量は多い。

ブルハイド

生後3年以上の牡の革。繊維組織も荒く、厚手で、傷も目立つことがある。

豚革

ピッグスキン

特徴は、毛が3本ずつまとまって全皮を貫通している。そのため、通気性がよく、また薄くて軽く摩擦にも強い。

手袋や靴などの裏地に使われることが多い。

馬革

ホースハイド

繊維は荒いが、毛穴数が少ないため柔らかく滑らかな表情である。

コードバン

馬の臀部(おしり部分)の革。繊維が緻密で美しい光沢がある。高級な革製品に使われる。

世界中でも作っているタンナーが少ない。

羊革

繊維は細かく、薄くて滑らかで柔らかい革。成羊の革をシープスキン、子羊の革をラムスキンという。

ヤギ革

独特のシボがあり、丈夫な革。成ヤギの革をゴートスキン、子ヤギの革をキッドスキンという。

鹿革

柔軟で感触は良いが、傷が多い。手袋や衣類に使われる。

爬虫類革(エキゾチックレザー)

ワニ革

クロコダイル、アリゲーター、カイマンがあり、腹部の四角形と横腹の丸く細かい鱗が美しいのが特徴。

ヘビ革

主流はニシキヘビ(パイソン)で、美しい班模様が特徴。

ダイヤ形の連続模様のあるダイヤモンドパイソン、不規則な図柄模様があるモラレスパイソンなどがある。

トカゲ革

背部に美しく並んでいる粒状の鱗が特徴。爬虫類の中でもポピュラーな素材。

背中に輪状または点状の斑紋が並んでいるリングマークトカゲが有名。

魚類革(エキゾチックレザー)

シャークスキン

サメの革。鮫肌の所以である楯鱗(じゅんりん)という硬い表皮がある。

丈夫で耐久性に優れ、使うほどにツヤがでる。

エイスキン

スティングレーとも呼ばれ、小さな粒状の鱗に覆われている。

表面が硬く、ビーズのように光沢があり、傷つきにくい。

鳥類革(エキゾチックレザー)

オーストリッチ

ダチョウの革。柔軟性があり、強くて丈夫。

羽を抜いた後の突起した部分(クイールマーク)が特徴的。


革の部位

牛革は一般的に背に沿って半分にした半裁と呼ばれる状態で鞣されています。革の繊維は部位によって密度が異なり、繊維の方向も一定ではありません。

ベンズ(バット)

腰やお尻の部分。繊維が最も細かく、密度も厚みもあり、丈夫な部分。

ショルダー

肩に当たる部分。柔軟性がありながら強度もある部分。生体時はよく動いていた部分であるため、シワがある部分がある。

ダブルショルダー(両肩)として販売されることが多い。

ベリー

腹部に当たり、繊維の間隔が広い(密度が低い)。軽く、伸びやすいため、小物や裏張り用に適している。


革の大きさの単位(デシ)

革の大きさは、デシ数で表し、10センチ×10センチが1デシになります。牛革の半裁は、年齢にもよりますが、約230デシになります。


革の名称

吟面

革の滑らかな表面部分。

床面

吟面とは反対側の繊維が荒く、毛羽立って部分。吟面を取った、床面のみに床革もあります。

コバ

革の裁断面のこと。


革の加工、仕上げ方による分類

ヌメ革

植物から取れる「タンニン(渋)」を使って鞣された革。厳密には、表面(吟面)に型押しや表面加工が行われていない革になります。ピット槽というタンニンが入ったプールに漬ける方法、回転ドラムの中にタンニンを入れ、回転させながら鞣すドラム式の2種類があります。

オイルレザー

鞣し工程でオイルを含ませることで耐久性を持たせた革。しなやかで、「くたっ」とした独特の風合いが魅力。

折り曲げた部分が退色するのも特徴。

シュリンクレザー

鞣しの工程で薬品を使って、吟面を縮ませ、独特のシワをつけた革。傷が目立ちにくいのが特徴。

型押し革

プレス機で圧力をかけ加熱して、模様を付けた革。エンボスレザーとも呼ばれ、エキゾチックレザーの型押し革もある。

グレージングレザー

ワックス等を塗り、金属のローラーなどで強く摩擦を加え、吟面に光沢を出した革。

ブライドルレザー

タンニン鞣し後、時間をかけ蜜蝋を染み込ませた革。強い耐久性と美しいツヤが魅力。

吟すり革

サンドペーパーなどで吟面を削った(バフィング加工)革。マットな質感で、生体時の傷などが目立ちにくくなるのが特徴。

ヌバック革

吟面をサンドペーパーでバフィングして、起毛させた革。毛足が短く、キメが細かいのが特徴。

スエード革

子牛、ヤギ、羊、豚等の表皮の裏面をバフィングして、起毛させた革。ヌバックよりも毛足が長い。

ベロア革

成牛などの繊維組織が荒い床面を起毛させた革。スエードより起毛が荒く、毛足がやや長い。


エナメル革

クロム鞣しの革に合成樹脂の仕上げ剤を塗布した革。ツヤのある光沢感と硬質感が特徴で、耐水性がある。

ガラス革

鞣し後の乾燥の過程で、ガラス張り乾燥を行い、吟面をバフィング、合成樹脂を塗布し仕上げた革。

やや硬めに仕上がる。


有料記事

  • タンナーごとの革の紹介(国内外の革)
  • おすすめの革の購入先、購入方法(半裁とカットレザー)